診療情報管理室
診療情報管理室は、診療記録及び診療情報を適切に収集、管理するとともに、集約された情報を分析し活用を行なう支援部門として業務を行っております。
また、電子カルテシステムを含めた院内の医療情報システムの運用管理等も担っております。現在、診療情報管理の分野は重要性が増してきており、今後、情報管理の高度化、技術としてのIT対応など広い視野と知識、技術の習得が求められてくると予想されます。
自己のスキルを磨くと同時に、医療スタッフと患者様がより良い診療情報を共有できる環境を作ることで、当院の理念にもあります「良質で安全な医療」を提供出来るように情報管理の側面から支援していければと考えています。
業務内容
- 1. 診療情報管理業務
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- 診療録の適切な保管と管理
- 国際疾病分類に基づくコーディング
- DPC関連業務(様式Ⅰ作成)・・・平成28年04月よりDPC対象病院
- 各種統計、資料作成
- 入院診療録の量的監査
- 退院時サマリー管理
- スキャナー管理(電子化処理)
- 診療記録の開示請求に対する手続き
- 個人情報保護に関する取扱い
- 医師の補助業務
- がん登録
- 2. システム管理業務
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- 医療情報システムの運用管理(電子カルテシステム・部門システム)
- サーバ管理
- マスタ管理
- 機器の保守、点検
- ホームページの管理
- システム関係の操作補助
スタッフ構成
責任者(室長) | 矢野 万奈(専従・診療情報管理士) |
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土居 睦美 (医事課兼務・診療情報管理士) | |
東 研志 (医事課兼務・診療情報管理士) |
現在、専従の職員1名、医事課兼務の職員2名の3名体制で業務を行っております。
診療情報管理士とは
診療記録及び診療情報を適切に管理し、そこに含まれるデータや情報を加工、分析、編集し活用することにより、医療の安全管理、質の向上及び病院の経営管理に寄与する専門的な職業です。診療記録に含まれている情報は診療の継続、医療従事者の研究および教育・病院経営、公衆衛生上大変重要です。その価値を最大限発揮させる事が出来るよう業務に従事するのが診療情報管理士になります。現在、医療機関の機能分化と連携、情報の開示、安全の確保、医療費の包括化、医療IT化推進など新しい医療供給体制の改革が進行しています。これにより、診療情報管理士の役割りは重要性を増してきています。
ICD(国際疾病分類)とは
ICD(国際疾病分類)とは疾病や傷害及び死因統計を世界各国で共通活用できるように、世界保健機関(WHO)が制定した分類です。19世紀末から各国に取り入れられた国際疾病分類ですが、現在各医療機関の診療情報管理や死因統計分類、DPCにおける疾病分類などに使用されています。
DPCとは
DPCは「Diagnosis Procedure Combination」の略で、「診断群分類」という意味です。
病名や治療内容を元に、手術や合併症、処置の状況等に応じて、厚生労働省が定めた「診断群分類」毎に決められた1日当たりの定額部分と出来高による部分を組み合わせて計算します。この計算方法をDPCと呼びます。但し、全ての入院がDPC方式で計算されるわけではありません。厚生労働省の定めた基準以外の入院や労災保険、自賠責保険等は対象になりません。DPC方式による請求のメリットは、全国のDPC病院との診療内容等の比較が可能であること、治療が標準化されることにより無駄な投薬や検査がなくなるといったことにあります。DPCは平成15年から厚生労働省が推進し、大学病院、国立病院を中心に導入され現在では全国の病院に拡大されています。DPCで医療費計算を行う病院を「DPC対象病院」と呼び、DPC制度の調査協力をし、データ提出を行っている病院を「DPC準備病院」と呼びます。厚生労働省が定める一定の基準を満たさなければDPC対象病院になることは出来ません。DPC対象病院は、平成28年4月現在で1,667病院・約49万床となり、全一般病床の約55%を占めるに至っています。今後もDPC制度を導入する病院は増加してくるとみられています。
当院は平成28年4月よりDPC対象病院に移行しました。ご不明な点があればお問い合わせ下さい。
※支払制度としてのDPC制度の略称はDPC/PDPS (Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment System)と言われます。